医療関係者にとって、赤十字の理念から学ぶべきことは多くあります。大きな理念の一つとして、公平性があります。誰でも分け隔てなく治療を行う姿勢が、世界で高く評価されています。
しかし実際に看護師として医療の仕事についてみると、この理念を実現することが非常に難しいことがよく分かるでしょう。患者といっても、人それぞれに考え方や態度に違いがあります。そのため、どうしても関わりたい人やあまり関わりたくないような人の分け隔てが、自然と生じます。このような感情を持つ事は、人間として普通のことであり仕方ありません。しかし、看護師として医療現場に立つ以上は、医療スタッフとして公平性をいつも心がける必要があります。誰にでも公平に接し、平等な医療サービスを提供するよう、問いかけ続けるべきです。
普段の仕事ぶりを振り返ってみると、反省すべき点を多く見つけられるでしょう。大切であるのは、時々自身の働きぶりを反省し、次の仕事に活かす取り組みを続けることです。そうすれば、赤十字の理念に沿って、誰とでも公平に接して仕事ができる習慣が身につきます。看護の職場では、誰にでも公平な態度を持った先輩と共に仕事をする機会もあるかもしれません。そのような時こそ、先輩がどのように仕事で公平さを実践しているかについて、コツを知るいい機会になります。また自身が働く中で、公平な働きぶりを見習って仕事をしてみれば、難しかった公平性を保つ実力が身につきます。